デリケートな悩みだけに人に相談できず、周囲が気付くころには
自体が深刻化してる場合もあります。
本人や家族が出来るだけ早く、原因を探して改善につなげることで、
外出出来たり、生活の幅も広がります。
失禁など軽度な場合は体操や生活習慣の見直しなどで改善できる
高齢者の場合本人だけでなく介護している方にも
トイレ問題は重要な課題です。
尿漏れには、
・お腹に力を入れると洩れる「腹圧性尿失禁」
・急な尿意でトイレに行くまでに漏れてしまう「切迫性尿失禁」
・排尿しきれず、残った尿が漏れ出す「溢流性(いつりゅうせい)尿失禁」
などがあります。
この中で体操で改善できるのは「腹圧性尿失禁」「切迫性尿失禁」があります。
骨盤底筋体操
この骨盤底筋体操は3ヵ月ほどで効果が期待できます。
症状が治まって止めると又元に戻ってしまうので、継続して行ってください。
1.肛門を締める、緩めるをリズミカルに5回繰り返します。
2.次に締めて5つ数え、緩める、を5回繰り返します。
1.2.を1セットとして一日に5セット行います。
椅子に座っても寝たままでも、色んな姿勢でいつでも実行可能です。
介護する方からは
外出するときは下着に尿取りパッドを着けますが、
家では『勿体ないから』と使わないので、失敗することが多く
悩みの種でした。
あまり強く言うと自尊心を傷つけるしどうすればいいかと悩んでいましたが
体操ならやってくれそう。一緒にやろうと誘ってみます。
と前向きになってくれたとか。
排尿トラブルの原因を知る
排尿までの動き
排泄は無意識に行っていても、実際トイレまでのドアの開閉、
下着の上げ下ろし、など排尿までに複雑な動きをしています。
トイレへの動きを家族がきちんと観察することで、失禁などの原因が
見つかることも多いのです。
1.思うような速さで歩けず、トイレに間に合わない。
2.手で上手く下着を下ろせず、濡らしてしまう。
3.認知症でドアノブの回し方を忘れてしまった。
⇒ドアから引き戸にかえて解決につながった。
服薬の影響
1.複数の薬を常用する高齢者は多く、6種類以上飲んでいると
排泄などのトラブルが起きやすい。
加齢により腎機能が低下し薬が過剰に効き尿が出過ぎたり、漏れたり
することがあります。
悩みに応じて薬の量や種類を変更することが出来ます。
医師に言いにくい場合は薬剤師の相談すると
医師に掛け合ってくれたりできます。
排尿の悩みがある高齢者の水分摂取について
排尿の悩みがある高齢者は、水分を控えようとしがちです。
でもそれはむしろ逆効果になります。
水分を減らすと、濃くなった膀胱が刺激し、却ってトイレに行きたくなります。
結果的にトイレの回数は減らず、その上、尿路感染や、結石
などの病気や便秘にもなりやすくなります。
改善には、昼間に水分をと摂る事。
目安は1~1.5ℓ。
常温か温かい水がおススメ。
最初は身体が尿の濃度を整えようとしてトイレが近くなりますが、
尿が透明に近い色に薄まると回数も落ち着きます。
色の薄い尿をしっかり出すと残尿感もなくなります。
コーヒーやアルコール、生野菜は利尿作用があるので、
夜間に何度もトイレに行きたくなる場合は、控えるようにしましょう。
おわりに
尿トラブルは、本人にとって深刻な悩みです。
近年高齢化で、益々排泄のトラブルは増えています。
又高齢者を介護している家族の方の悩みやご苦労も
大変なものがあります。
体操や生活見直しで少しでも改善出来ればいいなと思います。